アランドロン来日記念BLOG

以前の「アランドロンとショーケンを語る 」という記事で紹介しました。
あのアランドロンが今夜(10/8)「SMAP×SMAP」に出ていましたが見ました?

画像

いつも季節感がないBLOGなので、今回はタイムリーな記事でも書こうかな?

来日が30年振りでしょうか?
72才ということですので最後の公式来日になるかもである。

印象深かったのは、SMAP中居の「俳優としてどういうことを心掛けていますか?」という質問に対し、
「私は一度も演じたことがない。
俳優は2種類しかいない。それは、”コメディアン”と”アクター”である。
そして、私はコメディアンではなくてアクターだ。」という発言である。

「コメディアンとアクターとはどう違うのか?」であるが、これは、フランスの名優、ルイ・ジューヴェが書いた「演技論」に書かれたのがオリジナルのようである。
私は読んだ事がないけれども、「演技論」の中ではコメディアンが理想的な俳優であり、アクターは大根役者という意味で語られているそうである。

私の解釈では、「コメディアンは色んな役を演じられるプロの役者であり、アクターは存在感で演じる役者」ではないかと思う。
たとえば、俳優学校を出た役者=コメディアンで、アイドルや吉本芸人がいきなり主役を演じる=アクターであろうか?

しかし、アランドロンがこの言葉を自ら言うと重みが違うのである。

彼が俳優としての経歴を語ったように「21才で軍隊に入隊し、22才で除隊し、23才の時にはスターだった。」のであり、若き頃の彼には俳優としての勉強とか哲学とか思想なんて全くなかったのである。
そして、俳優学校にも劇団にも属していないアランには、最後まで三流俳優の称号があったのである。
つまり美貌だけでたまたま俳優になり、あれよあれよという間に世界的な映画俳優に登りつめた訳である。
しかも子供の時はかなり悪のようで、更正させる為に厳しい宗教学校に入れられるが、早々と退学処分になり、寄宿舎に入るが追い出され格子戸のついた感化院へ行ったという経歴の持ち主である。
さらにすごいのは女性遍歴である。アランドロンといえば女性遍歴であり、女性の力によって彼はスターになったといっても過言ではあるまい。
たしか今年のカンヌ映画祭にも、新しい奥さんを同伴して話題になった。

まさにドンファンやカサノバ映画のようなドラマティックな経歴である。
つまり、アランドロンはどんな映画に出演してもアランドロンを演じているのである。
だから彼にとっては役者の模範である「コメディアン」よりも存在感のある「アクター」の方に誇りを感じているのであろう。
なぜならコメディアンは大量に存在するが、アクターは唯一無二であるからだ。

それは、ジャニーズアイドルがギャングを演じるとか、吉本の芸人が俳優をこなす、いわゆる”アクター”とは、明らかに次元が違う”アクター”なのである。

今の時代、どの世界においても、”アクター”がいませんよね。
なんかこうね。すべてがちっちゃいね。

だからアランドロンは私の中ではすでに伝説の人物なのである。


「獅子と山猫の時代は終わった、 あとは、ハイエナと羊が残るのみ。」

とは、アランドロンが主演したルキノ・ヴィスコンティ監督の「山猫」の中でサリーナ侯爵が呟く台詞である。

山猫はシチリア貴族の美しき滅びを描いた宝石のような作品であるが、
72才のアランドロンを見て、年令を重ねた「貴さ」に溢れる姿に、滅びのエレガンスを感じたのは私だけでしょうか?

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この記事へのコメント

2007年10月09日 11:28
見てました~(*^_^*)
アクターとコメディアンのくだりは面白かったですね♪
演じるものと役を生きるものとの違いでしょうか・・・
そして食したものを「頼んだものとは違う」と言うフランス人のフランス人らしさに思わず微笑んでしまいました。
自国の文化を誇りに思い守り通す為にはこういう頑固さも必要なのかもしれないですね。

キ○タクがいかにも自分は「アクター」だと思っているようで笑えました・・・(-_-;)
キキ
2007年10月09日 16:03
あ~見てなかったです~><
でも、アランドロンって言われても
顔を思い出せません…^^;
名前はもちろん知ってます。
有名な俳優だっていう事も。
でも、顔が…^^;
代表作って何がありましたっけ?

スマスマは見逃しちゃったけど、私もサンタママさんと同じで
キムさんはそう思ってるだろうな~って想像がつきます^^;
映像が目に浮かんじゃう^^;
みき
2007年10月09日 20:10
随分むかし「アランドロンツアー」というのが某旅行社の主催でありました。
ロンドン・ローマ・パリを5泊7日くらいの行程で廻るのですが、パリでアランドロンとディナーというのがウリでした。
結構値段も安くて人気のあったツアーだったみたいです。
最初はアランドロンのファンが参加していたそうですが、そのうちツアーの値段のために参加して、彼自体はドウでもいいといった客層に変わったそうです。
往年のスターって何だか哀しいと思ったのを覚えています。
KISHIKO
2007年10月10日 16:52
アラン・ドロンって、今の若い子達には あまり馴染みが無いのでは?
綺麗すぎてリアリティないですねえ。
アラン・ドロンやカトリーヌ・ドヌーヴが日本で大人気だったころ、
フランスが、憧れの国でしたね。フレンチポップスが流行ったり、加賀まりことか、芸能人がやたらパリを目指したり…

そのこと思うと、いま、フランスって、あんまり身近じゃあないですねえ。
2007年10月10日 18:16
やっぱしアランドロンはカッコよかったですよね。
72歳であんなカジュアルな格好をしてても色気ムンムンは凄い。
若かりし頃のアランの美貌は圧倒的でしたからね。
和製ドロンは未だ誰もいませんからね。
キムタクは、和製ドロンになれるかな?>サンタママさん

過去に、和製ドロンを目指した人は多くいますけどね。
誰もなり得ませんでしたね。
結構、松田優作や萩原健一あたりはドロンの匂いがありますけど。

アランドロンを知りたければ、「太陽がいっぱい」か「冒険者たち」がいいでしょう。
「死刑台のエレベーター」のアランは美しいですよ。
ハリウッドスターではないユーロビートな雰囲気は過去の映画でしか味わえません>キキさん
2007年10月10日 18:29
ミキさん。はじめまして。
面白い話ですね。
アランドロンツアーって僕も行きたいです。
もう一回やってもらえんかしら。
クールでニヒルな男のオリジナルはアランドロンですから。
オリジナルには逢いたいです。>ミキさん

やはりヨーロッパはシャンソンですからね。ハリウッド映画のロックとか韓国のバラードとは、香が違いますよね。
私は、ビスコンティ監督が好きですから、ヨーロッパ映画の黄昏の雰囲気にうっとりしてしまうのです。
フランス映画は、ちょっと前に「アメリ」ってありましたけど。
あの前衛的で可愛らしい退廃的な世界も気持ちいいです。
ヨーロッパ映画の世界に嵌ると抜け出せない魅力があると思いますけどね。>KISHIKOさん
2007年10月11日 16:45
見てました~アラン・ドロンさんの前でSMAPのメンバーがたじたじで笑ってしまいました。
久しぶりに香水のいい香りが漂ってくる感じを味わせていただきました~
キ○ラさんがあの年齢になられたときに、あのような素敵な香りが漂ってきそうな男性になってらっしゃるかしら~。でも彼は無臭な感じ~思い込みでしょうか???
2007年10月11日 22:11
こんばんは。
見てましたよ。父親の世代の人間であの色気。
凄いわ、ホンマ(^_^;)。
彼の映画は見たことないです。
怪傑ゾロは何となく記憶がありますが・・・。
もう少し暇になったら見てみようかな。
しかし、フランス人って頑固ですね。
やはりあの革命を起こした人種だけあるわ。

2007年10月12日 18:15
「パヒューム」というヨーロッパの映画がありましたが
やはりヨーロッパの映画というのは、なんというか匂いがありますね。雨の匂いとか道路の匂いとかね。>レセママさん

やっぱり、年輪じゃないですか?
ええ
イベリコ豚みたいなもんです。
年数によって薫りたつものです。
そんな熟年になりたいもんです。>しまじろうさん
ともP
2007年10月13日 14:00
初めて日曜洋画劇場かなにかで「太陽がいっぱい」を見たときは衝撃的でした。あの宝石みたいな青い目でみつめながら友達の恋人マルジュの手にキスをするシーンで、少女だった私は一発で恋に落ちてしまったものです。
あのテーマソングも心に残っています。

フランスには素敵な大人がいっぱいいますね。
女性ではカトリーヌ・ドヌーブやイザベル・アジャーニなんかは、目標としたいところです!

そう、熟成した上等のワインのように深い味…。

KISHIKO
2007年10月14日 01:52
昔、アラン・ドロンとジャン・ポール・ベルモンドと人気を二分した時代がありましたが(古っ・・・)まったくの陰と陽の対比のようです。

アラン・ドロンからは、どうしても、人の息や温もりを感じることはありません。美しさと、その中に充満している限りない冷酷さ。愛のかけらも見出せない・・・
この当時のフランスの俳優に求められているものは、そういった、人工的な(というのでしょうか)美意識なのでは。

ベルサイユやルーブルの庭園の美意識と、共通しているように思います。
2007年10月14日 13:05
フランスの芸術家達が日本に興味をもったように
日本人もフランスに惹かれるようですね。
それは互いに陰影を秘めている点、内面がよく判らない点、
特にフランスの哲学者はサルトルとか実在主義があったように
日本のワビサビの精神も実在主義と似ている点があるのだと私は思います。
フランスの女優は日本の女性のように影があるので魅力的に感じるのでしょうね。
アメリカ人はそういう魅力はあまり興味がないようです。>ともPさん
2007年10月14日 13:17
アランドロンが日本では人気がありましたがハリウッドでは人気がありませんでしたよね。
まさしく、アランドロンの魅力は表面的な美しさであり、それは無表情の魅力、あるいは人形の魅力ではないでしょうか?
それは日本の能に等しい美意識であり、無表情の中に激しい情念を感じるからであります。
そこに私はワビサビを感じる。
フランスは伝統的な都市でありながら、非常に前衛的な都市でもあります。
かのフランス革命の時にはギロチンによる血の熱さで広場に雪が積もらなかったという都市であり、地下には墓場がありながら地上には文化的な町並みや前衛的なオブジェが並ぶ町なのです。
まさしく、無表情で絢爛豪華なベルサイユの金箔の裏には民衆の血がへばりついているのであります。
私はそこにアランドロンが日本で受ける理由があると感じるのでありますね。
>kishikoさん

ALICE
2009年02月07日 10:14
はじめまして。近年のアラン・ドロンさんしか知らない者です。気の弱いご自分の一部分を素直に語ったり、たくさんの友人や仕事仲間と次々と死別され、その葬儀に出席してられ、絵のコレクションもたくさん売りに出した理由は友人が次々と亡くなるなかで死を強く意識されたからだそうです。映画や舞台の仕事を引退したらご自分も死んでしまいそうだとも。そんな中でもあの鋭かった瞳 が柔らかくなったように感じます。昔より良く自分の内面の話をたくさんされていたり涙ぐむことも多く。日本のバラエティ番組のようなことをぶっつけ本番でやり、ネタは滑るし。私にはかつて一部あったかも知れない冷酷な感じがもう彼にはあまりしない気がします。あとまだビジネス以外にも日本の話をされて北野武監督を褒めています。ソラチネなど。フランス人でありながら彼は常にどこか侍の香りがします。楽しいブログをありがとうございました!長々と失礼しました。
2009年02月09日 18:05
ALICEさん。面白い情報をありがとうございます。
アランは奥さんや恋人がみんな死んでしまったね。
なんだか少し可哀想な気もしますけど
二枚目の宿命のような気もしますね。
でもかっこよさは変わらないところは凄いと思います。

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