マキアヴェッリの国家繁栄論

自分の子孫や国家が繁栄するのは誰でも望むものである。
しかし、いかにすれば繁栄するのか?と問われれば、ありとあらゆる意見が出てくるに違いない。
その意見は、相反する場合もあるが、それぞれは時代によって必要とされる要素であって、その意見のどちらかが間違っている訳ではない。

物事は動機が大事であろうか?それとも結果によって評価されるべきか?という問いに対しても時と場合によって答えが違う。

もしも結果を重視するのならば、歴史を学ぶ事が大事であろう。
歴史から学ぶとすれば、私はマキアヴェッリの書物が最も適していると思う。
マキアヴェッリの意義は、時代によって変わる政策や戦略を語るのではなく、時代を超えて存在する普遍の真理を自然科学的に語る点にあると思う。
だから古くならない。

マキアヴェッリは国家繁栄の要諦について「政略論」の中でこう書いている。

「国家が秩序を保ち、国民一人一人が自由を享受するには、清貧が最も有効である。ローマが発展した理由は、ローマが清貧を尊ぶ気風を少なくとも建国400年までは維持していたからである。」

ローマの人材登用は、その人物が力量に恵まれていれば、いかなる貧しい小屋に住んでいようとも人材登用の機会に恵まれないことはなかったらしい。その為、ローマ人は、がむしゃらに富を求める気持ちを名誉としなかった。
それでころか、畑仕事をしていたキンキナートスを独裁執政官に登用された事により、清貧が栄誉であるような気風があったそうだ。

ところが、富の所有が美徳とされ、富を追求の暴徒と化した事がローマ衰退の原因である。とマキアヴェッリは言う。

日本の歴史を振り返れば、確かに「清貧賛美」は当たっていると思う。
藤原氏の繁栄から貴族の衰退、また平家の繁栄から衰退にも、「清貧」から「贅沢」への移行との相関性が見られるし、また徳川幕府が長く続いた理由も、初代家康の「清貧賛美」の思想が代々の将軍に脈々と続いた事に少なからぬ原因があったと思う。

会社でも、繁栄する企業ほど、「ケチ」であり、製品の品質が良い。
弱い会社ほど、「ケチ」を賛美しながらも、よく調べるとどこか抜けていて、製品の品質がイマイチ悪い。
名前は上げないが、東海地方で世界一の自動車会社は「世界一ケチが骨の髄まで染み渡っている会社」であり、些細な事から大きな事まで徹底したコストダウンを実践してるが、品質が世界一である故に世界一の自動車会社に為ったのだと思う。
原因は判らないけれども、「コスト意識」が高い会社程、「品質意識」も高い傾向にあります。

「製品の品質」は「清貧の品質」に比例する。のである・・・・我ながら名言であるな(涙)

さて、この真理を教育に例えるならば、「もったいない」を教える事は、個人の繁栄から国家の繁栄にとって極めて大事な教育である。
という帰結になろう。

やや無理がある?
いや、私はマキアヴェッリを信じる。


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この記事へのコメント

2006年05月28日 00:00
『国家』という理念は難しい。
戦で領土を得る時代でない現代において、経済成長を反映する数値が『国家の繁栄』を語るのかといえばそうではなく
では、昔からいわれる『国が栄える』の意味であるが
『戦のない、平穏な大地に穀物が実り、衣食住の安定と、人としての教育が充実し勤勉な国民』とまでいってしまおうか。(少し投げやりかぁ)
根本的に『国は人なり』とすれば、人を育てる要点は。。。
。。。あまりに項目がありすぎて。。ZZZZ
やはり『国家』を語るのは難しい。
2006年05月28日 12:08
寝てるし(汗)

マキアヴェッリによれば、国家の繁栄は「国民の自由」によって可能になり、その自由は「法律」と「軍隊」によって安定になると言います。
国民が自由で未来が安定していると思えば、人口が増加し、産業が発達し、農業も安定してくるということなのです。
その国民の勤勉性と秩序を守る意識を維持する目的で「もったいない。あぁもったいない もったいない」の教育が大事であると申しております>かなさん

2006年05月28日 12:52
これ読んで「そー言えばアメリカにはあんま『もったいない』という意識がないなー」と思いました。消費大国アメリカ。使い捨て大好き。品質二の次。そんでもって根強い差別(人種、階級、性)によりイメージに反して結構下克上が少ないんですよねー。能力あってもお金ないとダメみたいな所がある。。。国土や資源の差を考えると、世界に立つ日本っていやぁたいした国だよなーって思います。
あゆ
2006年05月28日 13:34
「もったいない」=ものを大切にする心は大切ですね。これって自然に体に染み付くんですよね。一人が一枚の紙を無駄に捨てれば、何万人の会社では・・・、と個人の「もったいない」が企業や国の繁栄につながるって同感です。
「もったいない」の心で貯めた資産を、ここぞというときに投資できるトップの判断も必要です。ご褒美がなければ反乱が起きます。
2006年05月28日 13:43
>「製品の品質」は「清貧の品質」に比例する
すごい!よく考えましたね。ぱちぱち~!!
資源を大切にしないでバンバン使い捨てにしているのってぜったい先進国じゃないと思う。最近の変な気候は地球温暖化のせいで、アメリカが1番貢献しているってことになるのかな?
「もったいない」については、収納の観点から言うと「思い切って捨てる」ことをお勧めします。国家の反映と自宅の整理整頓は相容れない課題ですね~
2006年05月28日 13:44
国家の反映→繁栄に訂正します… ごめんちゃい
2006年05月28日 13:53
確かにアメリカは末期のローマ帝国の様相を示していますが、国が繁栄する元である「法律」と「軍備」は完備しております。
しかし、日本は「軍備」を自国で準備できず、しかも隣国から侮られている点を鑑みれば、マキアヴェッリの予言した極めて優柔不断な政治力しか持たない弱小国なのであります。>るりさん<今こそ、るりさんの一人軍隊スピリッツが今の日本には必要なのであります。

さすが、某優良自動車会社関連のあゆさんっ!
よーするに 「もっとボーナスたんと出してちょーせんか?」ということですね?
わかります。たしかに会社は超優良ですが、下請け泣かせで従業員は徹底したコスト管理下に置かれていますよね。>あゆさん

2006年05月28日 14:00
さすが国家の問題と家の収納を同じ目線で語るスーさんは1級建築士です
たしかに環境問題を考慮しない国家は先進国とは言えません。
蓋の紙とプラスチックは分別収集しましょう。>自分
「収納の基本は捨てること」これはマキアヴェッリにも気づかなかった言葉であります。>スーさん
2006年05月28日 15:17
今 日本の『もったいない』って言葉に
世界各地からも 注目されているよぉですよね
どの国にも『もったいない』という言葉はないとか…
何かの縁でこの『もったいない』という言葉のある国に生まれ
育ってきたんだから その精神は大切にしたいなぁ~
って思ぉとりますぅ
…て
最後の言葉だけに反応しちゃってる???
初めの方は…
難しいデツ (゚ー゚;)
2006年05月28日 23:49
そうそう、ばぁさん、アフリカの女の人がテレビにでてた。
日本のもったいない精神は世界的に尊ばれているようです。
しかし、ルリさんのいうように、アメリカの人はどうでしょ?!
企業でも、結局価格競争に巻き込まれて、大量生産、大量消費の波が
消せずにいます。仕入れの量は、日本はまだまだアメリカと比べれば少ないんですが、企業の上にたつ人の考え方が変わらない限りは、どうにも
変わっていかないでしょうね。個人レベルで、つつましく、謙虚でありたいとおもいます。日本人として生まれた美徳だよね、これってきっと。
2006年05月29日 23:19
日本の古来からの「もったいない」の精神は、「ありがたい」という意味もあるわけで、「ありがたい→もったいない」という図式が成り立つ訳ですよね
そう考えると「もったいない」という語句は日本古来の美しさを感じますね>ばぁさん

「もったいない」の言葉には、もちろん、「物」としての損失を惜しむ気持ちがありますが、その裏側にはそのものを手にする間での苦労や時間が含まれ、総じてそのものが作られる過程や努力、そしてさまざまな思いや感情を含めて「もったいない」という言葉になる訳で、その裏には、そのものが成立する事に感謝するという慈悲の心の発露な訳ですね>NORIさん

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