BlueBloomBlog

アクセスカウンタ

zoom RSS 議論に勝つ:ケンカの仕方

<<   作成日時 : 2008/04/06 23:41   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 54 / トラックバック 0 / コメント 27

議論とは言葉の格闘技である。
議論といえば、裁判や学問の世界の話だけではない。
私たちは言葉の中で生活している。
日常生活でしばしば遭遇する言葉による不愉快な状況を一撃で打破したい人は多いであろう。
また、言葉でくやしい思いをしている人も多いであろう。
なぜくやしい思いをしているのであろうか?というと、議論が戦いである以上、戦う為の戦法を知らないからである。

むかし昔の話ですが、「アグネス論争」ってあったのを知ってますか?
僕は残念ながらタイムリーに知らないのですけどね。
議論の仕方の勉強になる伝説の論争です。

経緯を説明すると、最初は歌手のアグネスチャンの子育てと仕事の両立についての話に当時はオピニオンリーダーみたいな林真理子が食いつきましてね。
当時はアイドルで論客でないアグネスチャンが感情的になって訳のわからないことを言い出したもんで、林真理子ほかの当時マスコミで活躍してる女性評論家達の総攻撃にあってアグネスはコテンパンにやられてしまったのですよ。
これで勝負あったと誰もが思いました。アグネス敗れたりと。

しかし、本当の戦いはこれからだったんですね。
林真理子もまさか自分が地獄を見るとは想像してなかったのです。

なぜなら、ここでとんでもない論客がアグネス擁護に参戦してきたのであります。
それは当時はまだ知る人ぞ知る東京大学大学院の教授の上野千鶴子である。

上野教授は女性問題が専門の学者であり、1980年当時あまりマスコミには顔を出していなかったので無名だったと思いますが学問の世界では徐々に頭角を現してきた人だったと思います。
彼女が参戦してから一気に形勢が大逆転し、林真理子と中野翠はアンチフェミニストのレッテルが貼られて惨敗しまったと言われています。
議論ではアグネスは勝ったんです。最終的に。

その伝説のアグネス論争をはじめとした上野先生の議論に勝つ戦法というのは非常に有名なので上野千鶴子流の言葉でケンカに負けない戦法のエッセンスを書こうと思う。

この方法は覚えておいて決して損はしないと思われます。
では、とっておきの上野流口ケンカの仕方の始まりです。



開き直り戦法
たとえば、「結局自分が可愛いだけなんじゃないのか?」とか「それでも男か?」とか「それで母親と言えるのか?」といった言葉の攻撃に対し、心が怯んだら負けである。

そんなときはこう答えるのが有効である。
「自分が可愛いいのがなぜ悪い?」
「男らしくないのがなぜ悪い?」
「母親としてどこが悪い?」
最悪なのは「だって」で始まるいいわけである。
こんな場合は、間髪入れず、開きなおる。「自分がかわいくて何が悪い」と。


質問には質問する戦法
攻撃された時、それに対し、反論、弁明、などのリアクションをとるのではなく、相手が無自覚に安易に使用している言葉や表現に対し、質問する。
たとえば、「あなたの考え方は非常に不道徳であり、低俗ですな。」と言われたら「あなたの言っている意味が判りませんのでもっと判りやすく説明して頂けますか?」と聞き返し、更に「不道徳って何?」「低俗って何?」と質問を浴びせる。
相手が自明のものとして使用している場合ほど、効果がある。




オウム返しの術
質問に対しそのまま質問する。

「アナタは嘘を言ってます。」
「アナタは嘘を言ってないのか?」

「アナタは変態です。」
「アナタは変態でないのか?」

とにかく相手に喋らし破綻を待つ。矛盾を待つ。卑怯なやり方だが、比較的簡単な攻撃法であります。
なぜ質問に、質問で返すのか?というと、質問は、それをした人が、実はその問題について、最もよく考えているからである。
つまり、突き返された質問に答えられない場合、自分は無知でした、と自分で言っていることになる。そのまんま質問しかえすことで、あっさり勝つこともある。



異次元からの質問
相手の言っている内容とは違った解釈の質問を投げかける。
たとえば
「自由を謳歌するには義務を果たす必要があるのだ。」
という内容に対し、
「そもそも義務がある自由を自由と定義していいのか?」
という質問。
論者の前提としている常識、例えば夫婦、社会、正義といった前提そのものを違う角度から否定する。
これに相手は「はあ?」となる。
これはワクを疑わない人を間違いなく苛立たせる。
議論にならないというより、議論してあげない技術である。




言葉に敏感になる
相手の言葉に集中し、不用意に出た言葉、無自覚に使われる表現、曖味になっている言語をすべて攻撃対象とする。
たとえば研究者への論文攻撃は、その人の文献の、何ぺージの何行目のなんという言葉の指摘から始まるものである。
その言葉の概念、使用した根拠、類似の言葉との差、など、一つの言葉だけでも攻撃は続けようと思えば続けられる。




間をあけない
立て続けに攻撃を加えて攪乱する。
まず、攻撃系質問をいきなり仕掛け、相手の不意をうつ。相手がつまった瞬間に次の質問を投げかける。
相手が態勢を整えるまえに、また次の質問。しどろもどろの返答にも容赦なくさえぎって質問する。
とにかく、相手に考える時間を与えない。立ち上がる猶予も与えない。
これはかなりの知識と訓練という技術を必要とするが、たった一つの質問でもいい。するときは間髪いれない。
質問は不意打ちでやって初めて攻撃の威力を高める。



決して声を荒げない
ケンカに罵声はつきものだが、第三者がいるケンカでこれをやったら負けである。
それは聞いている第三者を敵に回すからである。
そのテンションの高さが致命的にすらなる。
どれほど意味のある発言をしても、内容ではなくその子供チックなキャラクターを伝えるのみになる。

逆のパターンで、たとえば選挙演説で、内容よりも熱いものが伝わる。人柄に人間臭さがある。弁が立つ。といった理由で、なにかやってくれそうなリーダーシップをとるにふさわしい素養があると思えるのと同じである。
またバラエティの場合で、どれほど明晰な理論でも、好感度がなければ負けであって内容よりも好感度があっさり勝ちを持っていくものである。
感情的になったら長期戦になるほど不利になる。



参考資料:遥 洋子著「東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ」筑摩書房、2000年


使えそうでしょ?
っていうか絶対に使えます。
これを知ってると知らないでは議論では戦えません。
またどんな相手でも「こう来たのね」と分析出来ますので、すぐ反撃が出来ます。

ただし、恋人や夫婦喧嘩に使用すると、言葉に詰まった相手が暴力に訴えるかもしれませんのであまり使わないほうがよろしいかと存じます。




テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 54
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い 面白い
ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス ナイス
驚いた 驚いた 驚いた 驚いた 驚いた
かわいい

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(27件)

内 容 ニックネーム/日時
エイジさん、はじめまして。私はノアと言います。パニック障害ありです。エイジさんのblogに目がとまり、参考になることたくさんありました。まだ全部のblogは読んでませんが…
つい最近ある番組で喫茶マウンテンの紹介がされていて、前からよくテレビで見ては、いつかは行ってみたい…と思ってましたがエイジさんのblogにマウンテンのことが書いてるのを読んでますます気になりました♪
これからもblog楽しみにしています。仲良くしてください(^-^)/
ノア
2008/04/07 07:57
自分が実践するのはいいですけど、馬鹿息子にこれに近いことをやられると相手が根本的に間違っていると知っているだけに腹が立ちますわよ。
サンタママ
2008/04/07 16:30
うーむ
「村上ファンド」の村上世彰氏をすぐに連想しました。
議論では勝たねばならない
やりようによっては、偽りが真実に、またその逆にも代わってしまう。
ディベートは苦手
あくまで詐欺行為ではなく
常に自分を守るための白い粒の『正論丸』をポケットに入れ
それを有効にするための投球法を身につけなければならない。

でも喧嘩は嫌いだな。
相手を納得させうる論理の展開方法の習得は必修だが
相手を負かせるというのはドーモ
デモ、それ以上に 負かされるのはもっと嫌だな。。。
やはり、もう片方のポケットに、黒い粒の『正論丸』が必要だ。
カラス
2008/04/07 19:24
実は口喧嘩弱いんです
これ、買います
シーラカンス
2008/04/07 21:48
口喧嘩〜^^;
そうゆう状況にできたら遭遇したくないなぁ〜…^^;
いや、きっと出会わないと思う〜^^;
もし、出会ってもケンカしないと思う〜^^;
それに、せっかくエイジさんが箇条書きにしてくれたやつ、
全部覚えれそうにないし〜^^;
エヘヘ^^;
キキ
2008/04/08 16:48
普段は相手に逆らいませんので喧嘩にはなりませんが一旦スイッチが入ると質問攻めで攻撃します(^_^;)
これは仕事でも私生活でも同じですね〜
怖いでしょ(*_*)
yum
2008/04/08 17:41
ノアさん。はじめまして。
こちらこそよろしくお願いします。
非常に神経の弱い方が多いようで私のBLOGの存在価値があるようですね。
パニック障害ありの方大歓迎です。
少しでも参考になればいいと思います。
仲良くしましょう。>ノアさん
エイジ
2008/04/09 18:05
そこなんすよ。サンタママ。
こーきたらあーいえば息子もぎゃふんといいますわよ。
議論は格闘技よ。
ファイトよ。>サンタママさん
エイジ
2008/04/09 18:06
これは攻撃だけでなく防御に使用して下さい。
っていうかですね。
正露丸の攻撃の方がきついかも。
たとえば、攻撃的な人には攻撃的な戦略があるのですが、一度ぎゃふんを言わせてやってください。
たとえ、実際に口に出さなくても、シュミレーションで議論するといろんな人の言葉の組み立て方法がわかるようになります。>かなさん
エイジ
2008/04/09 18:12
学問の世界は議論に勝てばいいのですけど、
実際の世の中やマスコミでは議論よりも好感度ですからね。
シーラさんのようにたとえ議論には弱いとしても、弱いことが本当に無益か否かは不明ですね。
やはりつまるところ。
女は好感度じゃないでしょうか?>シーラさん
エイジ
2008/04/09 18:15
議論に強いキキさんなんて、
もはやキキさんじゃありませんね。
つーか想像さえもできまへん。
っていうかですね。
女の人の口喧嘩に男は勝てません。
女の人が男に負けるのは、女を武器にしない理論的な議論の場合だけです。>キキさん
エイジ
2008/04/09 18:20
わかりますよ。
女がキレると怖いです。
女をキレさせたらどんな男も必ず負けますからね。
ええ。
絶対に女の人はキレさせては駄目です。>yumさん
エイジ
2008/04/09 18:23
議論。
男性(彼氏)と議論する場合、折り合わないことが多いので
(うん、とうなずいても聞いてないとか。)
めんどくさくなって、大体、他の折り合える条件を譲ってもらうことで
折れます。
それに引き換え、仕事での議論は「損得」の話なので、楽ですね。
社内外「もっとも利益に繋がる」人が議論に勝ちますしね。
あやこまめ
2008/04/09 22:46
会話の目的が共通であるのならば議論というよりも会議でしょうね。
しかし損得の場合でもディベートのうまい人が議論に勝つと思いますよ。
ちなみにあやこさんと彼の話が折り合わないという大きな理由はですね。
きっと目的と動機が一緒じゃないから難しいのかもですね>あやこまめさん
エイジ
2008/04/11 18:32
理論攻めでこられると
即答できず間の空くのでいつも
負けます。
結局言いたいことの半分も言えず
ストレスが溜まるだけなので
いつも喧嘩にならないよう我慢してましたが、
今後は参考にしてみようかな。
カモちゃん
2008/04/11 22:49
私は口げんかすごく強いです。ほとんど負けません。と言うか勝たないとやめません。
喧嘩上等
2008/04/12 10:56
エイジさんて平和的なのか、いくさ的なのかよくわからない。
ゑひもする
2008/04/12 15:35
カモちゃん。おひさしぶりです。
ストレスが溜まるくらいならやっちゃいなさい。
我慢するほど、人生は長くないぞ。
突破口は出口にあるのです。>カモちゃん

頑張ってください。
口喧嘩を極めて下さい。
すべての真理は極めた者に訪れます。>喧嘩上等さん

私はどうなんでしょうね。
平和とか戦ではなくて、真理を知りたいだけなんです>ゑひもするさん
エイジ
2008/04/14 19:07
私自身に問うたひとりごとだったかもしれません。ごめんなさい。
真理は混沌か、単純明快か・・・ふう。
ゑひもする
2008/04/15 07:56
謝る必要はないですよ。
だって、それはゑひもさんの素直な気持ちなんですからね。>ゑひもするさん
エイジ
2008/04/15 19:33
どうもありがとう‥。
ゑひも
2008/04/17 07:37
はじめまして。私は『中学生からの論理的な議論の仕方』というサイトを作っている者です。
遙洋子著の『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』―『ケンカのしかた・十箇条』に対する私の考え方をまとめました。

http://ronri2.web.fc2.com/kiben.html#33
http://ronri2.web.fc2.com/kiben.html#04
http://ronri2.web.fc2.com/kiben.html#34
おざわ
2008/11/04 19:25
素晴らしい!
早速、ブックマークさせて頂きました。
僕のblogを読んで、もっと詳しく知りたい方は
おざわ様のHPへ行って下さい。

でも、こんなに手の内見せちゃっていいのかな?
エイジ
2008/11/04 23:44
読んで頂きありがとうございます。お褒め頂き光栄です。

>でも、こんなに手の内見せちゃっていいのかな?
日本人がみんな論理的になったらどんな国になるか見てみたくないですか?(笑)
おざわ
2008/11/05 01:51
うーむ(笑)
見たくないよーな気もします。
しかし、詭弁で世間を渡ってる不埒な輩は
やっつけるべしですね。
エイジ
2008/11/06 20:50
今度は喧嘩の仕方まで教わるとは、、、、。
エイジさんのブログに死角なし、ですね。

>恋人や夫婦喧嘩に使用すると、言葉に詰まった相手が暴力に訴えるかもしれません

仕事柄か口喧嘩(ディベート?)は強いほうなんですけど、、、(威張ってませんよ^^;)
これすると男性は言葉に詰まってバイオレンスな方向に走りますよね。
痛い経験は数多あるので口論しなくなりました。

九州男児は、<すぐに口答えするな>言いますよ。


ららあ
2011/06/27 16:05
ディベートの上手い人は、人の操作が上手い訳ではありません。
つまり人間は理性よりも感情で生きる生き物であり、
議論によって他人の意志を変えることは不可能です。
ですから、尚更私は有徳なリーダーの出現を待ちわびているのです。
エイジ
2011/08/20 00:36

コメントする help

ニックネーム
本 文
議論に勝つ:ケンカの仕方 BlueBloomBlog/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる