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zoom RSS 上品ということ

<<   作成日時 : 2007/03/17 16:20   >>

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以前から、不思議に思っていたことがある。
それは「オリンピックで水泳が早い」とか「スノーボードが上手い」と尊敬されたり、憧れたりされるのに、「大食い選手権」で優勝してもなぜ憧れの対象にならないか?という疑問である。
どちらも「人間の能力を競う競技」の筈なのに!である。

また、数々の女性遍歴を誇る「ドンファン」や「カサノヴァ」は憧れの対象になるが、ポルノ男優は憧れの対象にならないのか?

その答えは「間接的アプローチは優雅に見えるが、直接的アプローチは嫌悪される」ということに集約できるであろうと私は考える。

人類普遍の罪悪である「殺人」においても、戦争で1万人を殺せば英雄になれるけれども、1人の殺人は憎悪される。
その理由は「量の問題」であるよりも、実際に1万人を殺戮するには、個人ではできない。必ず仲間や部下が行うが、英雄視されるのは指示したリーダーのほうである。
いわば、「殺人を間接的に行った者」が英雄となるのだ。


たとえば、マナーの基準である「上品」「下品」について考えてみよう。「上品とはなにか?」というと、「行為が間接的アプローチ」ということではないか?
「下品とはなにか?」というと「行為が直接的アプローチ」であるということではなかろうか?


日本料理でも、手で食べれば下品だが、箸で食べれば上品である。
手で食べることは直接的アプローチであり、箸で食べるのは間接的アプローチである。

スープを飲むときも、口を皿に直接付けて飲むことは、下品である。
しかも、スプーンでスープを飲むときは、手前から向こうへとスプーンを動かさなければならない。
スープを飲む効率性はあえて犠牲にされるのが上品であり、マナーなのである。

いわば、上品さは「非合理的」であるといえましょう。
合理性を重視するのであれば、下品であるべきだ。
「箸は資源の無駄だから、手で食うべき」なのだ。

しかし、人類は「非合理的」な行為を賛美してきた。
それには、深い理由があるのである。

たしかに、直接性の否定は、効率の否定である。
しかし、間接性の否定は、文化や芸術の否定に繋がる恐れがあるということであります。
なぜなら、絵画や映画などの芸術や乗馬やテニスといった遊技的スポーツは、人類の勤勉奨励や資源の保護のためには真っ先に否定されるべきであって、経済的には無駄ではないか?

しかし、もっと重要なことは、
この「合理性の追求」は、弱者や障害者に援助の手を差し伸べる慈善活動や福祉に対する否定にも繋がるということであると思われる。
なぜなら、効率主義でいえば、生産性の低い弱者は、経済社会においては足手まといに他ならない故に、真っ先にリストラされるべき者であろう。

しかし人類を人類たらしめ、この地球上で繁栄した理由は、人間だけが持つ倫理観や慈悲心といった美しい感情の故であると私は思う。

他の動物よりも優れた徳を持つ故に、人類は「奥ゆかしい非効率な行為」を行うことを「美徳」と賛美してきたに違いない。
なぜなら、「上品な行為」ができる人は、きっと弱者にも優しい行為ができるという価値観を持つに違いないからである。

昨今の「コスト意識」や「合理的や能率の賛美」は、確かに人間の知恵の産物であるが、決して「心を育てる」知恵にはならない。
だから、私たちは非効率であっても「箸やスプーン」で食事をしなければならないのであるし、情緒や芸術などの、生産性とは関係ないことを否定してはいけないのである。
文化的な素養こそ人類繁栄の基本であって、効率を追求することによって真の豊かさは実現できない。

また、子供に「文化的な素養」を育てるには、躾をしなければならないのである。
躾がない状態で「文化的素養」は育たないのである。

上品であること、上品であろうと心がけることには、大きな価値があるのである。


ところで、私の高校生の時の話だが、

好きな女の子の気を惹くために、通学電車の吊り皮でケンスイをして自分の筋肉を「直接的アプローチ」をした友人よりも、
バーベキューの時に、いきなり好きな彼女の前で裸になって胸筋肉をヒクヒクさせ「直接的アプローチ」した友人よりも、
筋肉を誇示せずに、白いTシャツ姿で彼女と何気に談笑していた「筋肉の間接的アプローチ」をした友人のほうが圧倒的に好感が持たれたという事象から、
恋においても「直接的アプローチ」よりも「間接的アプローチ」の方が有効なようである。



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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
小笠原流の本当の目的は、
礼法を磨いて無駄や隙を無くす
事にあるとの事です。

上品な相手にはやはり警戒(ビビリ)も
するし、礼も尽くさねばとおもわせられるし、
それに魅了させられるし。逆に下品だと
侮られるし、信頼も得られないでしょう。
下品な所作で相手に対峙するのは、
その人を尊重していないという意味で
ありますので。

堅苦しい、無駄過ぎると指弾を受けがちな
上品な物事ですが、堅苦しさは最終的には
シンプルな機能美に還る訳ですので、無駄では
ないはずです。

こうしてみると、ほんとうの
上品とは、機能的且つ実戦的であると
考えます。そして武道的でもありますね。
どーまる
2007/03/17 18:33
でもね〜上品に子供を躾けるって難しいのよね〜
髪の毛振り乱して 足で子供を抑えつつハンバーグをこねたりなんかしてるとね〜(涙)
ついついキンキン声で叫びたくなっちゃうってものよ。

あ〜品のいい『奥様』になりたいわ〜
サンタママ
2007/03/17 22:20
アッシの場合も昼は上品で夜は下品な女性が好きですね。
アッシー
2007/03/18 15:10
茶道でも作法がありますが、「相手を思いやる心」が形となったのが作法だといいますね。即ち茶道の決まり事は、相手に対する礼なのでしょう。
武道の場合でも作法を学ぶこと、基本動作をしっかり学ぶことが、無駄を省く事につながり、応用の利く動きをマスターできるのでしょう。
野球でも基本が出来てないと、本当に上手くなりませんからね>どーまる様


髪の毛振り乱して 足で子供を抑えつつハンバーグをこねたりなんかしてるのもべつに下品ではありません。
それは挌闘してることではないでしょうか?(爆)
下品とは「優しさの無い行為」でありますので、サンタママが子供を押さえつけながら、足でハンバーグをこねていても、そこに愛があれば下品とは見えないと思われます>サンタママさん

(o_ _)o ドテッ!
そういう主題ではないのですが・・
上品と下品を使い分けることも、また匠ということでしょう>アッシーさん

エイジ
2007/03/18 18:01
時と場合ですな、エイジくん
1
2007/03/19 07:48
なるほど、さりげなさが大事ですね。
というわけで
これからはさりげない変態を目指します(爆)。
しまじろう
2007/03/22 20:35
白シャツの君って、エイジさんのことでしょう。
シーラカンス
2007/03/24 15:53
さすがスルドイっ!

いや
じつは電車の中で懸垂をしていたのも
バーベキューで裸になったのも
白いシャツで談笑したのも
じつは全部私なのであります(汗)>シーラさん
エイジ
2007/03/28 17:49
さりげない変態ってどんなんやねんっ!>しまじろうさん
エイジ
2007/03/28 17:50
一連の流れからいくと、
エイジ様は、女子の気を引くために、「無駄な努力」を重ねてきた・・・ということでしょうね。
でも、ひょっとしたら、エイジ様は、他人とのコミュニケーションの中に、
つい、笑いを盛り込まないといけない・・・という、大阪人的脅迫観念があるのでは?とお見受けしましたが。

そんな私も、日常会話の中に、つい
「ウケ」と「オチ」を盛り込んでしまわないと、なんだか、人生ツマラナイ・・・と思ってしまっているのです。

ちなみに、父方の出身は高知県、母の出身は大阪です。
KISHIKO
2007/03/29 11:16
どちらかと言いますと
私の高校時代は「自意識過剰」でして。
好きな女子と話せないので、懸垂をするしかなかったのであります。ウケを狙った訳でもなく。
それが大学生になると、好きな女子の前でも「今日は金が無いからおごってくれ」といえるまで図々しくなってしまったのであります。>kishikoさん
エイジ
2007/03/30 20:45
思わずコメントしてしまいました。やはり教養がおありのエイジさんは仰ることが違うにゃーとうなってしまいます。この文章は○○でも成程と思うぐらい分かりやすく、トーク下手な私ではありますが是非どこかで使わせていただきます。
黒みみ
2011/09/13 19:04

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