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zoom RSS 目的と結果不一致の法則

<<   作成日時 : 2005/07/21 01:39   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 22 / トラックバック 3 / コメント 8

ロケット博士の糸川英夫によれば、システム工学の考え方で、「目的を明確にすると裏切られる結果を得やすい」という傾向があるらしく、これを「目的と結果不一致の法則」というらしい。

しかし、いわゆる成功哲学という類の本を読んでいると、必ず「目的は明確に、期日を決めなさい」という項目が必ずあるが、この考え方が有効なのは、「何日までに本を何冊読むぞ!」とか「何日までに血中のコレステロールを標準値にまで下げるぞ!」というような場合で、自分の努力の範囲で可能なことにおいてはかなり有効であるが、自分の力以外の要素が多い場合は逆効果であるということである。

もし、「何日までに月にロケットを到着させて月の石を持ち帰るぞ」という自分の努力だけでは到達できない計画の場合においては、目的を立てても、その目的に悲壮感を持たず、「運が良ければ成功するかもね♪」位の姿勢の方が結果が出やすいらしい。

この話を読んだ時は、「へぇー」と思った。

最近、三菱重工で「ロケット産業」に関係してる高校時代の友人に会う機会があったので
その理論を思い出し、真偽を聞いたところ、「それはよく言われる理論で、糸川組織工学研究所の研究結果である」と教えてくれた。実際の現場でもそうなんだと感動した。

さらに、彼はもっと凄いことを教えてくれた
「ロケット発射を失敗すると、スタッフ全員が交代する」ということらしい。
どうやら、一回失敗するチームだと、また失敗するという傾向があるからだと言う。

「それって 運が無いからダメってことなの?」と聞くと
「いろいろと理屈はつくかもしれないけれど、運がないからダメということに等しいかも知れない」
と答えた。
「それってなんの落ち度のないスタッフには気の毒じゃないのか?」と聞くと
「一回の計画でどれだけの予算がかかると思ってる?!また失敗する確率が高いという統計があるなら理由はさておき、外したいのではないの?」という科学者らしからぬ返答に笑った。

私は、ロケット工学こそ、「目的を明確に持って、強烈に前進する方法論」だと思っていたが、
逆に、「目的を明確に持って、強烈に前進しなければらならない方法論」の先端技術であるがゆえに、「目的にあまり固執すると失敗する」とか「運のない奴は頭が良くてもNG!」いう理由がつかない真理に到達したのだろうと思い非常に面白く思った。

しかし、よく考えてみれば、私の取り扱っている薬というのも元をただせば、現象が先で、理論が後付けの典型的な例である。
たとえば、腹が痛いときに「黄連」を飲んだら直った→「黄連」を調査したら「ベルベリン」という物質が多い→「ベルベリン」を抽出してラットに注射したら黄色ブドウ球菌に対して強力な抗菌活性があり、細菌性下痢や腸内異常発酵時に良いことが判った。→「ベルベリンの薬理」の構築
という具合である。
すべからく、すべての理論は、現象の解明から始まったと言える。科学的な裏付けとは、人間の知識の範囲の話であり、人間の知識が現象を解明できない程度であれば「科学的裏付けがない」という本末転倒な結論が正論になる。
たとえば、便所の中のウジ虫は太陽の存在を知らない。もしもあるウジ虫が「じつは便所の外には太陽があって光が照っている」と言うとする。ウジ虫の科学者は鼻で笑い「すべての現象は科学で証明できなければ存在しないことと同じである」と言うのと同じである。

科学万能主義は謎を解明する上で崩してはならない原則であるが、「証明できないことは迷信である」とすべてを決めつけるのも、一種の見当違いな迷信だと私は思う。

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内 容 ニックネーム/日時
「説明できないけど、確実にあるもの」と聞くと職業病な私は、文法のことを思ってしまいます。外国語を学習するとき、文法解説書なるものを読んで説明を読んで理解すれば、それが使えるようになるとは限らないし、同じように教室で教師が文法を説明したからと言って、その文法が完璧に使えるようになるわけではないのです。それは、文法には一言では説明しきれない複雑なルールがある場合がよくあるんです。場合によっては、「説明しないでおく」ほうがいいこともあるって話です。
ヒロシ
2005/07/21 02:49
いわゆる「理屈はいいから覚えなさい」という公理ってことですよね
最近、私がいつも腹がたつのは、日本においては、マスコミなんかで「それは科学的じゃないから」と専門家が言うと「それは嘘の可能性高い」という風潮ができることです
またサンプル数が少ないのに大げさに新説を述べたりですね
私は、まず現象を肯定する という姿勢が大切で、それが再現性があるか?を議論しなければならないと思う訳です
エイジ
2005/07/21 18:30
うムム公理というとイメージとしてはルールが何か「言う」ことができるものだと思うんですが、私が考えていたのはもう少しすっきりしないもので、助詞はいつ「は」でいつ「が」を使うかのようにルールがいくつもあって説明すればするほど、「やめてー」となるようなものです。。。でも、科学的な裏づけの問題と同様、「スパッと説明できないからといって、そこにルールがないわけではない」のです。(職業病から本題に戻れたかな?)ところで、タイトルに戻って目的を明確にしないほうがいいというのは、面白いですね。「ぶらり途中下車の旅」を本当に台本なしでするようなものでしょうか。(あ、また本題からそれてく。。。)
ヒロシ
2005/07/22 05:36
目的と結果不一致の法則によれば、無目的というわけではなくて
目的はあるのですが、目的に固執しないといいますか
いわゆる詳細に目的を明確にするのは結果がよくない場合が多いということらしいです
目的は、抽象的なほうがいいようですね
無目的というわけではないです
目的の立て方の方法論でしょうか?
エイジ
2005/07/22 18:27
知的ブログにもコメント♪
キリスト教では「期待するな。勝手に結果を想定するな。(神にゆだねなさい)」とか言うんですよね。でも、それは努力とか目的に向かって頑張るって事を否定してるんじゃなくて、「そんな明確にこうすればこうなるとか決めた所で実際はどうなるか分かんないんだから、やめとけ。」みたいなかんじ?私はこの教えみたいなのよく理解できなかったんだけど、今なんとなく分かったような。。。
 例えば、○月×日までに△△するぞーとか意気込んで、でもそれが達成できないと何か必要以上にへこんだりしますよね。それより「△△するためにできることする」「結果は後からついてくる」ってそう思っている方が、結局は成功への近道なのかも。
るり
2005/07/23 06:23
いやぁ おどろきました
「期待するな。勝手に結果を想定するな」にすべて言い表されています
まったくそのとおりです

あと目的が向かって邁進していると、最初の目的とは違っているけれども
もっと自分にあった結果に到達するらしいので、目的は抽象的に立てて邁進してあとは神に委ねるのがよいわけです
たとえば、結婚相手を探すときに「美人で料理がうまくて親ともうまくいって優しくて・・」と目的を立てるよりも「自分が好きで相手も私が好きな相手」ですべて求める希望が抽象的表現の中に入ってしまってるわけです。あとは、神がその人にあった相手を探してくれるというシステムなんです
エイジ
2005/07/23 14:14
そういえば、高野山の坊さんから同じ話を聞きました
そのときは、意味が判らなかったんですけど
坊さんの言ってる意味がなんとなく判ったような・・・。
アッシー
2005/07/23 15:43
マーフィーの法則とかナポレオンヒル読んで成功者が続出しないのは
きっとこの話を知らないからですよ
エイジ
2005/07/24 11:57

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